日本大学医学部視覚科学系眼科学分野

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板橋病院
白内障外来

板橋病院
白内障外来

1.白内障とは

白内障は、目の中にある「水晶体」が濁る病気です。
水晶体はカメラのレンズのような役割を担っており、外から入った光を網膜に届けています。しかし、加齢や全身疾患、外傷などの影響によって水晶体が白く濁ると、光が十分に通らなくなり、視力低下やかすみ目などの症状が現れます。 白内障は高齢者に非常に多い疾患であり、80歳を超えると多くの方に何らかの白内障が認められるとされています。
初期には自覚症状が乏しいこともありますが、進行すると日常生活や運転に支障をきたすことがあります。
日本大学病院眼科では、一般的な加齢性白内障から、緑内障や角膜疾患、網膜疾患を合併した難症例まで幅広く診療しています。

2.白内障の症状

白内障の進行度や濁りの位置によって症状は異なります。
代表的な症状として、

  • 視界がかすむ
  • 物がぼやけて見える
  • まぶしさを強く感じる
  • 夜間の運転がしづらい
  • 眼鏡を変えても見えにくい
  • 片目で見ると物が二重に見える
  • 色の見え方が黄色っぽくなる

などがあります。
症状はゆっくり進行するため、視力低下に気付きにくいことも少なくありません。
見え方の変化を感じた場合には、早めの眼科受診をおすすめします。

3.白内障の原因・なりやすい人

最も多い原因は加齢です。
加齢に伴い水晶体内のタンパク質が変性し、透明性が失われることで白内障が発症します。以下のような方では白内障の発症リスクが高くなります。

  • 加齢
    60歳以降から増加し、80歳以上では多くの方に認められます。
  • 糖尿病
    血糖値の上昇により若年でも白内障が進行することがあります。
  • ステロイド使用
    点眼薬や内服薬、吸入薬の長期使用により発症することがあります。
  • 強い近視
    高度近視では比較的若い年齢で白内障が進行することがあります。
  • 紫外線曝露
    長期間の紫外線曝露は白内障のリスク因子として知られています。
  • 外傷
    目を強く打撲した後に白内障が生じる場合があります。

4.白内障の予防法

加齢による白内障を完全に予防する方法はありませんが、進行リスクを減らすために以下の点が重要です。

  • 紫外線対策
    外出時にはサングラスや帽子を活用しましょう。
  • 糖尿病の管理
    血糖コントロールを良好に保つことが重要です。
  • 禁煙
    喫煙は白内障の進行を促進すると報告されています。
  • バランスの良い食生活
    抗酸化作用を持つ野菜や果物を積極的に摂取しましょう。
  • 定期検診
    症状がなくても定期的な眼科検査を受けることが大切です。

5.白内障の治療

初期の白内障では点眼薬による進行抑制を行うことがあります。
しかし、水晶体の濁りそのものを元に戻す薬は現在のところ存在しません。 視力低下が進行し日常生活に支障が生じた場合には、手術が最も有効な治療法となります。

白内障手術とは

濁った水晶体を超音波で砕いて取り除き、その代わりに人工の眼内レンズを挿入する手術です。現在では短時間で行える安全性の高い手術として広く普及しています。

大学病院での白内障手術

当院では一般的な白内障手術に加え、下記のような難症例にも対応しています。

  • 緑内障合併例
  • 角膜移植後
  • 硝子体手術後
  • 高度近視
  • ぶどう膜炎
  • 外傷性白内障

■ 白内障手術の詳細ページへ

6.いつ白内障手術を受けるべきか

「視力がいくつになったら手術」という明確な基準はありません。 大切なのは患者さん自身が不便を感じているかどうかです。
例えば、

  • 運転がしづらい
  • 仕事に支障がある
  • 読書やスマートフォンが見えにくい
  • 転倒リスクが高まっている

といった状況であれば手術を検討します。
また近年では、白内障が進行する前に手術を行うことで、術後の回復が良好となる場合もあります。診察結果と生活背景を踏まえながら、最適なタイミングをご提案いたします。

7.白内障を放置するとどうなる?

白内障は自然に治ることはありません。
進行すると、

  • 視力の著しい低下
  • 転倒リスクの増加
  • 交通事故の危険性
  • 生活の質の低下

につながります。
さらに長期間放置すると水晶体が硬くなり、手術の難易度が上昇する場合があります。適切な時期に治療を受けることが重要です。

8.白内障と急性緑内障発作

白内障が進行すると水晶体が厚く大きくなり、眼内の房水の流れが妨げられることがあります。 特に遠視傾向のある方やもともと眼球が小さい方では、急激な眼圧上昇を起こす急性緑内障発作の原因となることがあります。
急性緑内障発作では、

  • 激しい眼痛
  • 頭痛
  • 吐き気
  • 急激な視力低下

が生じます。これは緊急治療を要する疾患です。
白内障手術によって水晶体を取り除くことで、急性緑内障発作の予防や治療につながる場合があります。

9.執刀医について

白内障手術は全国で年間150万件以上行われる標準的な手術ですが、安全性の高い手術を実現するためには術前評価と適切な術中判断が重要です。 日本大学病院眼科では、白内障手術を専門とする医師が診療を担当しています。
また大学病院として、

と連携しながら診療を行っています。
一般的な白内障症例だけでなく、他疾患を合併した症例や他院から紹介された難症例にも対応可能です。
※患者さん一人ひとりの見え方の希望や生活背景を考慮し、安全で質の高い医療を提供できるよう努めています。

10.白内障手術の流れ

① 初診・術前検査
まずは白内障の程度や目の状態を詳しく評価します。
視力検査、眼圧検査、角膜形状解析、眼底検査などを行い、白内障以外の病気がないかも確認します。

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② 眼内レンズ度数計算
患者さん一人ひとりの眼球の長さや角膜形状を測定し、術後に最適な見え方となるよう眼内レンズの度数を決定します。

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③ 手術説明
手術方法や期待できる効果、合併症についてDVD等を併用しつつ、詳しくご説明します。疑問や不安があれば十分にご相談ください。

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④ 手術当日
通常は局所麻酔で行います。
手術時間は症例によりますが、多くの場合10~20分程度です。

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⑤ 術後診察
術後は定期的に診察を行い、視力回復や炎症の状態を確認します。

大学病院ならではの対応

当院では緑内障、角膜疾患、網膜疾患などを併発した難症例にも対応しています。必要に応じて各専門医が連携し、安全な手術を目指します。

11.眼内レンズの種類

白内障手術では、濁った水晶体を取り除いた後に人工の眼内レンズを挿入します。
患者さんのライフスタイルや目の状態に応じて適切なレンズを選択します。

単焦点眼内レンズ

現在最も広く使用されているレンズです。
遠方または近方のいずれかに焦点を合わせるため、術後も眼鏡が必要になることがあります。

乱視矯正眼内レンズ

角膜乱視が強い患者さんでは、乱視を軽減できるレンズを選択できる場合があります。

多焦点眼内レンズ

遠方から近方まで幅広い距離が見やすくなることが期待されます。
一方で、ハロー・グレアなどの特徴があるため、十分な適応判断が必要です。

大学病院でのレンズ選択

白内障だけでなく、

  • 緑内障
  • 加齢黄斑変性
  • 糖尿病網膜症
  • 角膜疾患

などを総合的に評価したうえで、最適な眼内レンズをご提案します。

12.当院の白内障診療の特徴

難症例白内障への対応

大学病院には他院から紹介される難症例が多く集まります。
当院では、

  • 高度近視
  • 緑内障合併例
  • 角膜移植後
  • 硝子体手術後
  • ぶどう膜炎
  • 外傷性白内障

などにも対応しています。

専門医によるチーム医療

白内障は単独の病気ではなく、さまざまな眼疾患を合併していることがあります。
当院では緑内障専門医、角膜専門医、網膜硝子体専門医と連携しながら診療を行っています。

最新機器による精密検査

術前検査では眼球形状や角膜状態を詳細に評価し、より精度の高い眼内レンズ計算を行います。

教育・研究機関としての役割

大学病院として診療だけでなく研究・教育にも取り組み、新しい知見を患者さんへ還元しています。

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