板橋病院
専門外来
角膜外来
担当医:山上 聡、林 孝彦、原 雄將(円錐角膜治療主任)、清水 俊輝、洲之内 千尋(ドライアイのIPL治療主任)、五十嵐 あみ
診察日:木曜日/午前(予約制)
角膜外来では、角膜疾患の診断、治療を行っており、特に角膜移植をはじめとする外科的治療に最も力を入れています。
角膜移植は、円錐角膜、水疱性角膜症、角膜変性疾患、角膜穿孔など様々な疾患に対して最適な術式を選択して行っています。以前は殆どの症例に全層角膜移植と呼ばれる角膜全層を取り換える手術が行われていましたが、最近では、角膜の異常のある部位のみを移植する角膜パーツ移植が主流となりつつあります。また角膜だけでなく結膜も含めた眼表面再建手術を行うことにより、これまで難治であった眼表面疾患も対応可能となっています。
近年登場したDSAEK(Descemet's stripping automated endothelial keratoplasty)やDMEK(Descemet Membrane Endothelial Keratoplasty)と呼ばれる角膜内皮移植にも対応しており、眼科手術後など様々な原因で生じる水疱性角膜症への積極的な適応を図っています。なかでもDMEKは術後の視機能が極めて高く、本邦で本治療が受けられる施設は希少です。
さらに、円錐角膜に関しては国内最新の治療を当院が率先して行っており、円錐角膜の進行予防である角膜クロスリンキング(自費20万円;税別)のほか、角膜が薄い症例に対する強化治療であるBowman膜移植(角膜パーツ移植)、視力改善効果の高い角膜実質リング移植(CAIRS;corneal allogeneic ring segment)(角膜パーツ移植)を国内で初めて行いました。
そして、国内外のアイバンクとの緊密な連携のもと、移植手術におけるドナー角膜の安全性の担保にも努めています。 緑内障や網膜、神経疾患などの合併症がある場合は、当科の各専門外来と緊密な連携のもと、診断、治療を行っています。
モーレン潰瘍やリウマチ性角膜潰瘍などの非感染性の潰瘍あるいは穿孔に対しては、副腎皮質ステロイド薬・免疫抑制薬の全身・局所治療など内科的・外科的治療を行い、良好な治療成績をあげています。
また、自費診療ですが円錐角膜の進行予防治療として角膜クロスリンキング法も導入致しました。Avedro社KXL Systemを用いてEpi-on Accelerated法で施行しており安全性高く有効に円錐角膜の進行予防が得られています(手術費用:片眼20万円+消費税)。