日本大学病院
手術について - 涙道閉塞
涙道閉塞
閉塞した涙道は再開通することにより、涙が鼻に流れ出ることができ、流涙症状の改善が得られます。閉塞部を開放させるとその部位には出血や炎症が起こります。
炎症が起こると涙道粘膜は腫れ、再閉塞しやすくなります。 したがって涙道閉塞の治療目標は、(1)閉塞部をどのように開放するか、(2)再閉塞をどうしたら防止できるか、の2点です。
従来のブジー法では、盲目的な操作となり、また再閉塞の可能性もあるため、現在では涙道内視鏡を用いた涙道チューブ留置術が広く施行されております。
内視鏡を使用することで直接閉塞部を確認することができ、そのまま治療に入ることができます。この方法により約90%の症例で短期的には流涙が改善されるようになりました。
また、涙道チューブを一定期間留置することにより、再閉塞の危険性がずっと低くなりました。
涙道チューブ挿入術は基本的には、局所麻酔下の外来手術で入院の必要はなく、手術当日のみ眼帯を装用していただきます。その後はとくに日常生活での制限はありません。
通院が困難な方は入院での手術も行っております。涙道チューブ留置後は、2週間に1回程度涙道の洗浄を行い、約2-3か月後に外来で抜去します。